食品表示法の甲殻類アレルギー表示|えび・かに原料の実務ポイント

えびみそ・かにみそをはじめとする甲殻類由来の原料を加工食品に使用する場合、食品表示法に基づくアレルギー表示への正しい対応が欠かせません。えび・かにはアレルギー表示が義務付けられた「特定原材料」であり、表示の誤りは回収リスクや消費者の健康被害に直結します。本記事では、えび・かに原料を扱う食品メーカーの調達・品質保証担当者に向けて、甲殻類のアレルギー表示の実務ポイントを、海産物加工原料の輸入卸として37年の実績を持つエスケイ・インターナショナル株式会社が整理して解説します。

えび・かにはアレルギー表示が義務の「特定原材料」

食品表示法では、アレルギーを引き起こす原材料のうち、発症数や重篤度から特に表示の必要性が高いものを「特定原材料」として、表示を義務付けています。えび・かにはこの特定原材料に該当し、容器包装された加工食品に使用した場合は表示が必須です。重要なのは、配合量にかかわらず、ごく微量(数ppm、数μg/gレベル以上)でも含まれていれば表示義務が生じる点です。えびみそ・かにみそのように甲殻類を主原料とする場合はもちろん、調味料やエキスとして少量配合する場合でも、表示の対象となります。原料を供給する側・使用する側の双方が、この基本を正確に押さえておく必要があります。

特定原材料9品目と表示義務の範囲

特定原材料は近年、対象品目が追加されています。2023年3月に「くるみ」が追加されて8品目となり(2025年3月末まで経過措置)、さらに2026年4月1日の食品表示基準改正で「カシューナッツ」が追加され、現在は「えび・かに・くるみ・カシューナッツ・小麦・そば・卵・乳・落花生(ピーナッツ)」の9品目となっています。なお、カシューナッツには2028年3月末までの2年間の経過措置期間が設けられています。これら特定原材料は、加工食品・添加物に使用された場合の表示が法律で義務付けられています。一方、表示が「推奨」される「特定原材料に準ずるもの」(大豆・ごま・ピスタチオなど)は任意表示であり、義務とは区別されます。えび・かにを扱う事業者は、自社が使用する原料がどちらに該当するかを正確に把握し、義務表示を漏らさないことが大前提となります。

個別表示と一括表示|2つの方法と使い分け

アレルギー表示には、2つの方法があります。1つ目は▶ 個別表示で、個々の原材料名の直後に括弧を付けて「(〇〇を含む)」と記載する方法です。原則はこの個別表示とされています。2つ目は▶ 一括表示で、表示面積に限りがある場合などの例外として、原材料名の最後に「(一部にえび・かに・小麦を含む)」とまとめて記載する方法です。注意すべきは、個別表示と一括表示の併用は認められていない点です。どちらの方式を採用するかは商品ごとに統一する必要があり、原料規格書をもとに、漏れのない表示設計を行うことが求められます。

コンタミネーション(意図しない混入)への対応

製造の現場では、原材料として使用していないにもかかわらず、製造ラインの共用などにより特定原材料が意図せず混入してしまう「コンタミネーション」が起こり得ます。防止策を徹底してもなお混入の可能性を排除できない場合は、一括表示の枠外に注意喚起表示をすることが認められています。ただし、「入っているかもしれない」「入っている場合があります」といった可能性表示は認められていません。注意喚起は「本製品の製造ラインでは、えび・かにを含む製品を製造しています」のように、事実に基づいた記載とする必要があります。えび・かに原料を扱う工場では、専用ラインの確保や十分な洗浄、製造順序の管理など、コンタミ防止の体制づくりも重要なポイントです。

えび・かに原料を調達する際の確認ポイント

えびみそ・かにみそなどの甲殻類原料を調達する際は、表示を正確に行うために、原料段階での情報確認が欠かせません。具体的には、原料規格書にアレルゲン情報(特定原材料および準ずるものの含有・コンタミの有無)が明記されているか、原材料の配合内容が把握できるか、製造工場でのアレルゲン管理体制が確認できるか、といった点です。原料に含まれる調味料やエキスに、えび・かに以外の特定原材料(小麦・大豆由来成分など)が含まれているケースもあるため、最終製品の表示を設計するうえで、原料の詳細情報は不可欠です。えびみそ・かにみそ原料の規格書対応については、調達担当者の皆様のご要望に合わせてご案内しています。

安定した品質の甲殻類原料はエスケイ・インターナショナルへ

エスケイ・インターナショナル株式会社は、海産物加工原料の輸入卸として37年の実績があり、カナダ産ロブスターのえびみそ、アイルランド産ブラウンクラブのかにみそなど、品質の安定した甲殻類原料を食品メーカー様にお届けしています。アレルゲン情報を含む規格書の対応、配合設計のご相談、サンプル提供まで、調達・品質保証担当者の皆様をトータルでサポートします。えび・かに原料の調達やアレルギー表示でお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。