
近年の急速な円安と、世界的な水産物需要の高まりを背景に、輸入水産原料の調達環境は大きく変化しています。えび・かにをはじめとする甲殻類の加工原料も、その影響を受けています。エスケイ・インターナショナル株式会社では、えびみそ・かにみそをはじめとする甲殻類の加工原料を世界から輸入し、卸販売しています。本記事では、円安下における甲殻類加工原料のコスト構造と、安定確保のために調達担当者が押さえておきたい視点を整理します。
円安が輸入原価に与える影響
輸入原料の仕入れは外貨建てで行われることが多く、為替が円安に振れると、同じ量を仕入れても円換算の原価は上昇します。この影響は、水産物の輸入額にも表れています。
水産庁の資料によると、令和4(2022)年の日本の水産物輸入量は前年比0.9%増の222万トンとほぼ横ばいだったのに対し、輸入額は前年比28.6%増の2兆711億円となりました。数量がほとんど変わらないなかで金額が大きく増えていることは、円安や国際的な価格高騰が輸入原価に反映されていることを示しています。冷凍水産物や加工原材料など、輸入水産物の価格の安定は、業界全体の課題として挙げられています。
「買い負け」というもう一つの要因
調達環境を難しくしているのは、為替だけではありません。世界的に水産物の需要が高まるなかで、より高い価格を提示する海外のバイヤーと競合し、日本が原料を確保しきれない「買い負け」と呼ばれる状況が指摘されています。
とりわけ、甲殻類は輸入への依存度が高い品目です。国内で消費されるえびの多くは輸入によってまかなわれており、かにについても国内漁獲の減少により輸入の比重が高まっています。世界的に見ても水産物の消費量は増加傾向にあり、限られた原料をめぐる調達の競争は厳しさを増しています。輸入依存度が高いということは、それだけ海外の需給や相場、為替の影響を受けやすいということでもあります。かに原料の輸入依存の背景については、国産ズワイガニの漁獲量減少と輸入依存の高まりもあわせてご参照ください。
甲殻類加工原料のコストはどう動いてきたか
甲殻類原料の価格は、長期的に見ても上昇の傾向がうかがえます。かに類では、漁獲量の減少と輸入依存の高まりを背景に、輸入価格が過去数年で大きく上がった品目もあると報告されています。えびについても、輸入への依存度が高いことから、為替や海外相場の変動が原価に反映されやすい構造にあります。
ただし、実際の価格は品目・産地・形態・時期によって大きく変動し、一律に語れるものではありません。現在の水準や今後の見通しを断定的に示すことは避け、調達にあたっては最新の見積書や規格書(スペックシート)で個別に確認することをおすすめします。
安定確保のために調達で押さえたい視点
コストと供給の両面で不確実性が高まるなか、甲殻類加工原料を安定して確保するためには、次のような視点が有効です。
■ 調達で意識したいポイント
・単一の産地・サプライヤーへの依存を避け、複数の調達ルートを持つ
・産地の漁期や需給、為替の動向など、価格に影響する情報を早めに把握する
・用途に対して過剰なスペックになっていないか、規格書で仕様を見直し原価を最適化する
・原料の形態(棒肉・むき身・かにみそ・エキス等)と用途の適合を確認する
甲殻類原料の風味や用途、加工での活かし方については、えびみそ・かにみそについてのページもご参考ください。原価だけでなく、用途に合った原料を選ぶことが、結果として製品の品質と原価の安定につながります。
甲殻類の加工原料調達はエスケイ・インターナショナルへ
エスケイ・インターナショナル株式会社は、創業以来37年にわたり、えびみそ・かにみそをはじめとする甲殻類の加工原料を世界から輸入し、日本の食品メーカー様へお届けしてまいりました。円安や買い負けなど調達環境が変化するなかでも、産地や輸入の事情、用途ごとの特性を踏まえた原料選定が、コストと品質の安定につながります。えび・かに系の加工原料の調達や安定確保でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。ご要望をうかがったうえで、最適な原料をご提案いたします。


